◯住宅➡︎宿泊施設
この変容を書く方が調度品が長く使われていることが伝わりやすいのではないか。
今まで建築家のあり方、態度みたいなのを整理していたのは最小の幸せがつまっている住宅の設計なしに社会問題や都市の課題に影響を与えようという考えをしたくなかったから。この世界は問題だらけで解決しないといけないことがたくさんある中で、幸せの数もたくさんある。
その幸せも尺度は人ぞれぞれ、大きさも違う。大きな幸せを目指す中でまず小さな幸せを描きたいのだなという自分の立ち位置。
しかしその幸せが広がっていかないといけない。
時間が流れる中で建築は姿を変えるにしても変えないにしても世界にとって必要な存在でなければ意味がない。それは設計者、施工者の作り手の問題だけではなく、施主などの使用者の管理などの問題もある。
建築はモノとして、永く生き続けるべきであるというのが一番主張したいところ。
だから永く生きている様相を描くのが自分の問題提起に対する答え方なのではないか。
◯問題点
■施主の要望として住宅を設計するのに、その後の建築の使われ方まで想定して設計する態度とは。完全なるエゴなのではないか。
➡︎想定している態度は隠しているという見せ方、施主に対しての隠蔽。
■なぜ宿泊施設に転用されると思うのか。
➡︎①葉山という別荘地で住宅というあり方としての一つの建築に対する回答
②-1 その後の観光客を入れるという機能に変容すること
②-2 建築は生き続けるという自分の中の思いに対する回答を含むこと
■形を残すなら管理のしやすい美術館などの芸術作品としての建築としてのあり方だとダメなのか。➡︎モノは使われないと意味がないというのが念頭にあり、手を触れるなだったり、写真を撮るなという管理の態度に疑問を抱いていることと解釈している。また個人的な体験になるがイギリスで10世紀や15世紀に建てられた建物がホテルとして人を受け入れるその町の小さなシンボルになっているという建築のあり方を体感していることがある。
◯今回の作業
■場所のイメージを作り上げること
・ロースのいう被覆の原則により場所を作った。
(それに従ったのではなく、今伝えやすい共通言語としての紹介)
・自分のイメージする場所のアーカイブ作り
・その場所の繋がり、断絶の意識。
・方角(光の入り方、眺望)に対する配置
・急斜面に対しての断面計画
・住宅と宿泊施設両方を中途半端に組み合わせた状態(寸法的問題)
・構造皆無
・造形原理皆無
・材料不明
・場所の可能性探り
◯建築的問題
■基本事項
・構造 ➡︎地震国に対する答え方
・構法 ➡︎
・設備最小限 ➡︎近代から現代の建築に対する批判
・環境を害していないか ➡︎シミュレーションによってスタディ
■魅力付け
・造形原理の有無 ➡︎現段階は空間の豊かさ、見えのみの意識。自分の文法(責任)とは。
・場所性の有無 ➡︎空間で終わっていないか。場所になっているか。空間にする可能性
◯次回の作業
■ひたすらにスタディ